はりねずみシュー(水蒸気)レッスンレポ

はりねずみシュー(水蒸気)レッスンレポ

ちいカレがお借りしている会場は横浜の老舗お菓子教室「横浜ミサリングファクトリー」の一角で、私はここの「フランス菓子研究所」コースに17年通っています。先日、そのレッスンでパリ・ブレストを作ったのですが、焼成前に霧吹きするのを忘れてしまいました。致命的なミスではありませんが、ちゃんと霧吹きした他の生徒さんのと焼き上がりを比較すると、やっぱり違うんですよね。霧吹きした方は縦方向にしっかり膨らんでいました。よし、ちいカレのテーマにしよう。ということで、今回のレッスンはシュークリームです。

せっかくクリスマスシーズンだし、なんか可愛いアレンジはないかなと探していたら、アーモンドとチョコではりねずみに仕立てているレシピを発見しました。これならみんなに喜んでもらえそう。どうせなら美味しいもので作りたいので、キャラメリゼされたアーモンドダイスを用意し、実家の庭で採れた花柚子の果汁でアイシングを練って目玉をちまちま作っていきました。クレームパティシエールには生クリームが入った贅沢仕様。やりたい放題だな。

よくお菓子作りのQ&Aで「シューが膨らみません。どうしたらいいでしょう。」という質問を見かけるのですが、「なぜ膨らまないか」ではなく「どういう原理で膨らむのか」を知れば自ずと対策は見えてきます。大きなポイントは4つ。

①生地にしっかり火を通す

最初に牛乳と水、バターを小鍋に入れて軽く沸かしてから粉を一気に入れて、木べらで練りながら火にかけます。ここで粉に含まれるでんぷんをしっかり糊化させます。伸びの良い生地を作るポイントです。

②卵液をしっかり混ぜ込む

練った粉の生地と卵液をハンドミキサーを使って少しずつしっかりと混ぜ込みます。生地に卵液がまんべんなく行き渡ると焼き上がりにムラがなく、また、卵液の水分が焼いている最中に水蒸気となって生地を膨らませます。卵液のたんぱく質の変性により、膨らんだままの形を保つことができます。

③乾燥させない

生地と卵液を少しずつ混ぜている間、残っている生地には布巾をかけるなどして乾燥を防ぎます。乾燥すると水蒸気が減って膨らみが悪くなります。また、焼成前に生地のてっぺんが先に焼けてしまわないよう、霧吹きで水分を与えます。

④生地があたたかいうちに焼成する

生地が冷えるとせっかく糊化したでんぷんが老化して固くなってしまい、うまく伸びなくなります。

以上、4つのポイントでした。ぜひ覚えていてくださいね。

生地を作るところまではデモで見てもらい、絞り出して形を整えるところから皆さんにやってもらいました。絞り出しは何度かやっているので、だいぶ慣れてきましたね。30分焼成している間に、「塩水から真水を作る」実験です。

もちろんそんな目に遭ってほしくはないですが、災害や遭難などで飲み水に困った時にも思い出して欲しい実験です。例えば海水を沸かして飲用水を作ることもできます。今回は簡単に、やかんで塩水を沸かして注ぎ口に耐熱ガラスコップを被せ、落ちてきた水滴を集めました。沸かして出てきた蒸気にはなぜ塩が入っていないのか、皆さん理解できたかな。

実験が終わる頃にはシューが焼き上がり、美味しいクレームパティシエールをたっぷり詰めてチョコとアーモンドで飾りました。たくさん作って来た目玉を皆さんに選んでもらって、アイシングでくっつけます。「やっぱり鼻がいるんじゃない?」と、チョコで鼻を描く皆さん。「耳もいるんじゃない?」って収拾つかなくなりそうなので鼻までで勘弁してもらいました。

今年もたくさんの美味しいお菓子と面白い実験とちょっとしたハプニングで、とっても楽しく過ごせました。これも参加してくれる皆さんと、会場を貸してくださる松本先生のおかげです。ありがとうございました。夫の全面的バックアップもありがたいです。

来年は渋すぎる「生麩まんじゅう」からスタートします。引き続きご参加、応援、よろしくお願いします。

皆様良いお年をお迎えください。