琥珀糖の名前の由来は、くちなしの実で黄色く色づけたものが宝石の琥珀に似ているから、だそうです。そして琥珀の「琥」はトラを意味します。昔、琥珀はトラの体から出来たものだと考えられていたのですって。同じお菓子の名前としては他に「割氷」「錦玉かん」の別名もあります。作り方はシンプルなのですが、見学の保護者のみなさんにドン引きされるの覚悟で持参した砂糖、約800g。琥珀糖の材料はそれに粉寒天と水だけです。全部鍋にいれて沸騰してきたらアクをすくいながら1分ほど煮詰めます。それを100gずつ手付きのボウルに入れて一人2つずつ配り、それぞれに好きな色をつけてもらいました。ゴムベラで混ぜているうちにちょっと冷めてきて、ちょうどいいとろみ具合になったところで、タッパーの対角線から同時にそおっと流し入れます。中間地点でゆらゆらとグラデーションができるのがいい感じ。ゴムベラで少し混ぜて、マーブルにするのも素敵です。今日の気温は10度、外の廊下で冷やしている間にナッツの飴がけをしましょう。
あらかじめ軽くローストしておいたナッツ2種類、何て名前かわかる?と聞いてみたところ、やや迷走しましたが「くるみ」「アーモンド」と正解が出ました。大きめのフライパンに少しの水とグラニュー糖を入れて火にかけると、シュワシュワ沸騰してきてやがてぶくぶく大きな泡がたってきます。温度で言えば110度が目安。そこにナッツを投入し、火を止めて木べらで混ぜているとだんだんナッツに白く砂糖がくっついてきます。一度溶けた砂糖がまた固まることを再結晶化といいます。再結晶化をひきおこす原因は大きく3つ、「核となるものが入る」「温度が急に下がる」「激しく撹拌する」です。白くざらざらと砂糖をまとったナッツを半分ボウルに取り分け、残りをもう一度弱火にかけながら混ぜます。すると一度固まった砂糖が溶け出し、カラメル化してきました。ナッツがつやつやと光ってきたらバターを少し入れて、クッキングシートの上に取り出します。くっつかないようにバラしながら冷ますと、ナッツのキャラメリゼの出来上がり。白いナッツとキャラメリゼのナッツ、それぞれみんなで分けて可愛い袋にラッピングしました。おうちでちょっとずつ食べ比べて見てください。
そうこうしているうちに琥珀糖が固まったので、好きな形に抜いてもらいました。丸や梅型が人気でしたね。残ったものを適当にナイフでカットして、どちらもクッキングシートの上に乗せ、フードパックで持ち帰り。室内に放置しておくと、日を追うごとに表情が変わってきます。レッスンの1週間前に試作したものをみなさんに配り、出来立てとどんなふうに違うか観察してもらいました。1週間経つと触っても硬い感触ですが、中を割るとぷるぷるしています。寒天が網目状になって水分をキープするからなんですね。表面が硬いのは、水分が蒸発し、砂糖が再結晶化したためです。半透明の摺りガラスのような見た目がおしゃれなお菓子です。
キャラメリゼは砂糖を加熱することで酸化し、焦げ褐色になり、165度くらいで美味しそうな良い香りを放つ現象です。185度を超えると苦味が強くなってしまいますので、その手前で加熱を止めることが大事です。お菓子に使う手法としては、振りかけたグラニュー糖を焼きごてで加熱する(シブーストなど)、オーブンで焼く(パイなど)、鍋で煮詰める(プリンのカラメルソースなど)があります。キャラメリゼしたアーモンドにチョコレートをコーティングするとアマンドショコラになります。もう、どんだけ甘いねん。でも美味しいんですよね。
そんなチョコレートですが、いよいよ来月登場します。どうやったらみんな失敗なく楽しんでもらえるか、これから一生懸命考えて準備しますので、お楽しみに。