あんみつようかん(てんぐさの凝固成分)レッスンレポ

あんみつようかん(てんぐさの凝固成分)レッスンレポ

雨が降らないなあと思ってたら、昨日しれっと梅雨明け宣言されてましたね。平均的な降雨量の半分にしかならなかった横浜です。水不足が心配ですが、今日のレッスンは大量の氷を準備して挑みました。

今日のテーマは「てんぐさ」。寒天の材料です。てんぐさは奈良時代から租税として都に納められていたんだそう。正倉院跡地の発掘で出てきた「木簡」に記述があるのです。どうして1200年も前の木片が分解されずに残っていたかというと、跡地は水田として使われており、常に地下水に浸かった状態で紫外線もバクテリアも防げたからなんですって。なので昔の人の書いたいろんなものが読めちゃうんですけど、中には字や絵の練習や、お金の無心の手紙などもあって、「ちょっと待って、こんなの未来の人に見られちゃうの恥ずかしいんですけど」って書いた人は思うんじゃないだろうか。

ちょっと脱線しました。てんぐさは水洗いして汚れを落としたら、たっぷりの水に酢を少し入れて成分を煮出します。40分くらいかかるので、レッスン開始の30分前から火にかけておきました。皆さんが揃い、寒天とゼラチンの違いを説明した頃にはちょうど煮上がり、布巾で濾します。フルーツ缶を半分ずつ使って、煮出した液バージョンとゼラチンバージョンの2種類のゼリーを作りました。ポイントは、寒天の方は完全沸騰させるけど、ゼラチンは80℃以上にはしないというところです。そして早く仕上げたいので鍋底を氷水につけて冷やします。カップに分けたゼリーを冷やすには、5月にやった「冷凍庫なしで作るシャーベット」の応用を。深めの大きいトレイに氷と少しの水、そこに塩をザーッと入れてゼリーを並べました。あとは、ゼリーに塩水がかからないよう注意するだけね。

次にあんみつようかんに飾る白玉を作ります。赤と緑の天然色素を使って三色にするので、みんなで手分けして丸めて茹でます。ちょっとここで時間が想定外にかかってしまい、全体が30分押してしまいました。反省・・・来月からは時間が余った時だけではなく、押した時の対策も考えてきます。白玉が出来たら、さっき煮出したてんぐさの液と同量のこしあん、砂糖と塩を少し加えて火にかけて練ります。氷水に鍋をつけ、かき混ぜながらトロッとするまで冷やし、型に流します。上面がやや固まった頃に白玉と缶詰のフルーツをトッピングするのですが、ちょっと時間かかるのでここでゼリー食べ比べタイム。「寒天の方は、バキッと割れる」とMちゃん。「ゼラチンの方は透明だけど、寒天は少し色がある」とSちゃん。どっちの食感が好き?と聞いたら、二人とも「寒天」だそうです。このタイプのお菓子ならゼラチンの方が向いてると思うのだけど、あとで私も試食してみたところ、凝固力の強いゼラチンだったみたいで、もう少し水を多くしたら良かったと思いました。ゲル系のお菓子の美味しさは固さと温度で決まるのですよね。

そろそろ水ようかんも丁度よく固まったので、トッピングを。多めに用意したので残してもぜんぜん良かったのですが、皆さんフル面積使って盛り盛りに仕上げてくれました。チラシに使ったサンプル画像が逆の意味で詐欺っぽい。

さて、「てんぐさ」から作るものに「ところてん」もありますが、「寒天」との違いはなんでしょう?「ところてん」はてんぐさを煮出した液を冷やして固めたもの、「寒天」はところてんをフリーズドライにしたものです。なので厳密にいうと今日作ったのは「寒天ゼリー」ではないんですけど、一般的にわかりやすいようにそう呼びました。「寒天」は実は偶然の産物で、江戸時代に京都の料理屋で客が残したところてんが冬の戸外で凍って乾燥し、試しにそれを煮たところ、透き通った磯臭さのないところてんが出来たのだそう。その噂を聞いた信州の行商人が、「うちの田舎の気候が寒天作りにぴったりなんじゃないか」とてんぐさを持ち帰って、農閑期の村人に作り方を伝授したそうです。今は数少ない天然寒天の産地として有名になっています。

今月のレポート用紙は夏休みの自由研究にそのまま使ってもらえるスペシャルエディション。レッスン中のブツ撮りは生徒さんだけにアルバムでシェアしました。おうちでプリントアウトして、大きな模造紙に貼ってくれてもいいなと思います。私の娘が小学生だった頃、夏休みの自由研究を9月に保護者を呼んで発表するイベントがありました。夏の間にぐんと成長した子供が大量に集まってる様子がとても頼もしく、楽しかった思い出です。

次回はフルーツくずもちを作ります。でんぷんについて色々知ってくださいね。