桜が雨粒をまとって重たそうにうつむいている日曜日、お子さんたちは「今日は何作るんだっけー?」と元気に集まってくれました。今日はまんまるいラムネを作りますよ。
ラムネの材料は粉糖、コーンスターチ、重曹、クエン酸、シロップ。これだけ。
ポイントは、シロップを加えたらなるべく早く混ぜること。あとは指先でこねるようにまんべんなく水分を行き渡らせます。水分が多すぎるとべたっとして形が作りにくく、少ないと崩れやすくなるので様子を見ながら調節します。
作ったばかりはほろほろ柔らかいですが、室内で乾燥させると硬くなります。みんなで作りたてを試食しました。しゅわしゅわ、ひんやり、不思議な食感。なんだろうこれ?答えは「炭酸ガスが発生したから。」
そして、炭酸ガスのできる仕組みを説明するのに、元素の話を簡単にしました。この世界のものはすべて、うーんとちいさな粒の集まり。粒にはいろんな性格のものがあって、組み合わせによっていろんなものができます。お気に入りの元素周期表も貼り出して、炭素に注目。重曹の炭素は、酸性の基材があるとき、酸素とくっついて二酸化炭素になるのです。
さて次はサイダーにラムネを入れたらどうなるか?の実験。せっかくなのでフルーツ缶を使って美味しいサイダーポンチにしました。生徒さんがラムネを入れてくれるというので、間をあけずに2つすぐ入れてもらいました。しゅごごごっと溢れる泡が楽しい実験です。
泡が溢れる理由は2つ。1つは、ラムネがサイダーに入った衝撃で炭酸ガスが逃げたこと。サイダーに炭酸ガスを入れるために、ぎゅうぎゅう圧をかけているので、炭酸ガスは隙があれば逃げようとしてるよ、というと、「おうちでお父さんが炭酸水を作る機械を使ってるよ。」という生徒さんがいました。ソーダストリーム、羨ましい。
もう1つは、ラムネの成分がサイダーの中で化学反応を起こし、炭酸ガスが発生したこと。これはラムネを食べた時に起きることと同じですね。
炭酸ガスはお菓子作りにもよく使われています。ベーキングパウダーを混ぜるとスポンジがふんわりふくらんだり、クッキーがさっくりと焼き上がります。
美味しいお菓子や飲み物を作るのに役立つ炭酸ガスですが、空気中にたくさんありすぎると地球にとって良くないことが起きます。温暖化ですね。地球が暖かくなりすぎると困ることはなんでしょう?と聞くと、みなさん「氷河が溶ける」「熱中症になる」「作物が育たなくなる」と答えてくれました。
200年前の産業革命、2015年のパリ協定の話をして、日本が2050年までに目指すカーボン・ニュートラルの話をしました。27年後みんなは何歳?と聞くと「えーと、今9歳だから、36歳。」じゃあもしかしたらその時、二酸化炭素を減らすためのお仕事をしてるかも知れないね、というと、「えーやだー。」だって。残念。
「学校でSDGs習ったよ。」と小3の生徒さん。2020年に改定された新学習指導要領には、ESD教育(持続可能な社会の担い手を育てる)が盛り込まれており、多くは総合学習の時間をあてているようですね。
講義の後はレポートを書いて、発表。最初にやりたい人を募ったら率先して二人も手を挙げてくれました。素晴らしい。
書いて読む(自分の声を聞く)ことは、アウトプットしながらインプットすることになるので、知識が定着するとても良い方法です。
来月はメレンゲの鮮やかな色の変化を楽しみましょう。
(写真提供Sさん ありがとうございました。)