数年前、フランス菓子の世界で「タルトの仕上げに塩をパラパラかける」というような流行りがありました。和菓子でも「塩大福」がありますし、先日行ったベトナム料理屋ではカラフルな粽にココナツミルクの甘くてしょっぱいソースがかかってました。
甘いお菓子に塩を使う理由は、より甘さを引き立たせ、くっきりした輪郭を作るためです。これを「対比効果」といいます。甘さとしょっぱさを同時に口に入れると、舌のセンサーが甘さをより強く感じるのです。
さて今回のお菓子は「塩キャラメルチーズケーキ」です。ボトムは砕いたビスケットに溶かしバターを混ぜたもの。キャラメルソースは上白糖と水をフライパンで熱して、焦げ色がついたら生クリームを少しずつ加えます。「おばあちゃんの作るプリンのカラメルは苦くておいしいよ」と生徒さん。手作りプリン、おいしそう。
仕上げに塩を二つまみ。一つまみは、3本の指で軽くつまんだ量です。生徒さんにやってもらいましたが、お子さんの小さな指と私の指では量がだいぶ変わりそうね。
クリームチーズ、ヨーグルト、生クリームでフィリングを作り、ゼラチン液を混ぜて容器に注ぎます。上からキャラメルソースをかけて竹串でマーブルに。冷やし固める間に、実験と参りましょう。
スイカ、あんこ、バナナに塩をかけて、甘さの変化を確認します。塩は粗塩と食卓塩の二種類。とても甘くなる、少し甘くなる、変わらないの三段階で予想してもらいます。ヒントは「塩は水分に溶けるので、水分が多いほうが効果的」「塩は均一にかかっていないと効果が薄い」「塩が多すぎると甘さよりしょっぱさを強く感じる」
結果、一番甘く感じたのは「あんこに粗塩」の組み合わせでした。スイカもバナナも振りかけるのみですが、あんこはよく混ぜるので、塩自体の味わいの違いが影響したと思います。バナナに食卓塩をかけたものは、時間が経つと表面に水分が出てきて、凝縮した味を感じました。実をいうとバナナの味が苦手なので、私にとってはちょっとツラい。
これで春のレッスンが終わりました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
来月から夏のレッスン、6月は涼やかな見た目の「あじさいくずプリン」を作ります。お楽しみに。